クロストーク

認知症ケアに関して

  • ライフサポートみなくちみんなの家 所長
    土岐さん 2002年4月
  • グループホームぼだいじ 所長
    芦田さん 2000年6月
  • なぜ近江ちいろば会で働くことになったのですか?

    • 土岐さん

      高齢者介護に関わる仕事をしたいと思い大学で福祉を学んでいました。入職時にグループホームを開設されるとの事で興味を持ち決めました。

    • 芦田さん

      介護保険制度が始まるのに合わせて転職してきました。

  • 認知症という分野に向き合おうとおもったきっかけを教えてください

    • 土岐さん

      現在、小規模多機能型居宅介護の準備をさせて頂いていますが、それまでは法人内の2つのグループホームに20年お世話になっていました。グループホームに入居し生活されている方は、皆さん認知症の症状があります。入職当初、言葉でコミュニケーションをとる事が難しくなっておられる方が、ある時にふと「心ではわかるけど、口では上手い事いえへん」と話して下さる事がありました。しっかりと話して下さった事やその方が何がわかって何を話そうと思われたのか知りたいと思ったことが、認知症の方としっかり向き合おうと思ったきっかけです。

    • 芦田さん

      良き先輩方の姿、考え方、ケアの仕方を知る中で、その方に合ったケアの仕方次第で、認知症の方の不安や心配が減って、心穏やかに安心して過ごされることを知ったのと、また、反面難しさ厳しいさを知ったことがきっかけで、自分たちも行く先を少しでも良くできればと思ったからです。

  • 認知症ケアの専門性を高めるために実施している取り組みを教えてください

    • 土岐さん

      事業所内だけでなく、滋賀県認知症介護指導者として活動する事で、いつも初心に帰る事が出来、また、新しい情報を得る事が出来ています。

    • 芦田さん

      その方の声を聞くことと、思いを想像することです。そして、快のポイントと不快なポイントをケアに落とし、その方らしい自然な生活が過ごせるように支援に努めています

  • 認知症ケアの専門性においてちいろば会が誇れることを教えてください

    • 土岐さん

      事業所が街の中にある事だと思います。事業所が小学生の集団登校の集合場所になっていたり、近隣の方と隣り合わせて畑仕事が出来たり、野菜を頂いたりしています。事業所を利用されていても、今までと変わらず普通にご近所の方と挨拶が出来たり、当たり前と思っている事を当たり前に出来る所だと考えています。

    • 芦田さん

      認知症型デイサービスを介護保険前から運営していたことで、認知ケアの実践知識、経験がある。また、その経験を積んだ職員が周りの仲間、同僚に伝えているところ。

  • どんな方が ちいろば会の 認知症ケアを実施する上で向いていますでしょうか。

    • 土岐さん

      基本理念にもありますが、「人にしてもらいたいと思う事を人にもしなさい」という事を大切に考えられる人ではないでしょうか。

    • 芦田さん

      優しい目と大きな耳と小さな口を持った職員であり、自分がしてもらいたいと思うことを自然に人に実施できる方。黒子のような役割を認識して支援できる方。

  • 認知症ケアにおいて心がけていることを教えてください

    • 土岐さん

      上記の事を、悩んだり迷ったりした時は考えるようにしています。

    • 芦田さん

      "ゆっくり、焦らず、慌てさせず
      話すことばは少なくても、認知してもらえるような言動、表情を意識してます。それと、広い視野を持って、どういった行動や、また反面不安、心配をされないか予見、予測に努めています。"

  • 認知症ケアのやりがいを教えてください

    • 土岐さん

      言葉でコミュニケーションが取りにくくなられている方でも、ある時ふと取れる瞬間があります。その瞬間に出会えた時に頑張って良かったと思います。また、認知機能の低下により、出来にくくなられている事でも工夫ひとつでして頂ける事が出来た時です。

    • 芦田さん

      ありがとうや助かったよなど、感謝の言葉を言ってくださるときです。

  • 近江ちいろば会の価値観(理念やミッション)で好きなところを教えて下さい。

    • 土岐さん

      基本理念「人にしてもらいたいことを人にもしなさい」が好きです。
      街の中での事業展開している点も個人的には嬉しいです。

    • 芦田さん

      人にしてもらいたいと思うことを人にもしなさいの法人理念があるから、頑張れているところがあります。

  • 最後に求職者(将来、一緒に働く仲間)の方にメッセージをお願い致します。

    • 土岐さん

      利用者の方は、さまざまな理由で介護が必要になっておられます。歳をとっても身体が動きにくくなっても認知症になっても、安心して可能な限り家で過ごして頂けるような支援を一緒にしていきましょう。
      また、私たちや私たちの家族が介護が必要になった時に、ここだったら安心だと思える事業所づくりやこの地域だったら安心だと思える地域づくりの一端も担っていきましょう。

    • 芦田さん

      法人理念に共感できる方、将来自分たちが年老いたり認知症になっても安心して暮らせる我が街を一緒に作りましょう♪